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流山児★事務所 創立20周年記念公演

『夢の肉弾三勇士』
ゆめのにくだんさんゆうし

2005年3月15日(火)〜29日(火) Space早稲田
  
原作 流山児祥 (綾重書房 刊) 
脚本 高取英 (月蝕歌劇団) : 新作書下し
演出 天野天街 (少年王者舘)

 

夢の上海廟巷鎮。泥の戦場から70年の時空を超えて奴等が帰ってくる。  

昭和のテロルの原点を探る地獄のオペレッタ。 
嗚呼、国際歌を謳う「赤旗を振る帝国軍人」。 

流山児祥と「演劇団」の1970年代アングラの代表作が
高取英+天野天街の異能タッグの劇力で鮮烈によみがえる。 

Space早稲田の濃密なる劇空間で2005年3月ロングラン上演。 

 

公演は無事終了いたしました。劇評はこちら>>

 

 

出演 塩野谷正幸・伊藤弘子・栗原茂・横須賀智美・上田和弘・甲津拓平・里美和彦・佐藤華子 
         小林七緒・矢野裕美・阿川竜一・柏倉太郎・冨澤力・平野直美・木暮拓矢 
                  /   加地竜也・蒲公仁・眞藤ヒロシ/悪源太義平・流山児祥
音楽 珠水   舞台美術 水谷雄司     照明 小木曽千倉    振付 夕沈
舞台監督 小林岳郎     映像 島田暁   音響 浅倉洋介   舞監助手 阪本篤篤 
宣伝美術 アマノテンガイ     制作 米山恭子   芸術監督 流山児祥 
文化庁平成16年度舞台芸術創造団体重点支援事業

タイム・テーブル:チケットは全て完売致しました。     開場は開演の20分前。

 

3/15(火)

16(水)

17(木)

18(金) 

19(土) 

20(

21(

22(火) 

23(水) 

24(木) 

25(金) 

26(土) 

27(

28(月) 

29(火) 

15:00 

  

  

  

  

残席僅少

完売

完売

休演 

  

  

  

  

完売

完売

  

  

19:30 

完売

完売

完売

余裕あり

残席僅少

  

  

完売

完売

完売

完売

  

完売

完売

予約状況* 3月28日現在
 

チケット   

前売3300円   当日:3500円   (全席指定・限定70席)   
学生:2500円 
※学生券は劇団扱いのみ。受付にて要学生証提示。

    ※70席の定員制です。

 

会場      スペース早稲田       受付TEL:070-5565-7254
                    162 東京都新宿区早稲田町74番地 ビューロー早稲田地下
                    地図はこちら

 

解説

2005年春、久々に劇団の拠点劇場Space早稲田の小劇場空間に戻って2週間のロングラン公演。

演目は流山児祥が1971年23歳の時書いた「演劇団」の初期代表作、『夢の肉弾三勇士』。1971年から72年にかけて4部作として全国で上演。大ヒットしたアジテーション革命劇です。

当時、音楽はフォーク・グループ「六文銭」の及川恒平、振付は竹邑類、美術は故・手塚俊一といった強力スタッフであった。因みに当時の六文銭の大ヒット曲「面影橋から」は劇中歌でもある。

 ものがたりは、昭和7年(1932年)上海事変に起きたといわれる「爆弾三勇士」の兵士たちの物語を軸に、日本民衆史のテロルの軌跡を追う、シュールで奇妙な、自動筆記の革命レビューとでも呼ぶしかない流山児祥の原点である反ドラマのドラマである。 

今、没後10年を迎え再評価されているアングラの異才・内田栄一が大絶賛し、そして、寺山修司と流山児祥が劇的に出会った記念すべき作品でもある。 

 33年」ぶりにこの作品を、月蝕歌劇団の高取英が脚色、そして『真夜中の弥次さん喜多さん』で注目の少年王者舘の天野天街が『Sheep fuckers exit』以来2年ぶりに、三たび流山児★事務所と組んで熱い70年代アングラを解体=再構築し、21世紀のネオ・アングラの創出に挑みます。 

出演は塩野谷正幸、栗原茂、伊藤弘子、横須賀智美、上田和弘、里美和彦、佐藤華子、小林七緒ら劇団員総出演に加えて、「33年前に主役」を演じた怪優・悪源太義平、そして流山児祥も出演。加地竜也、蒲公仁、眞藤ヒロシといった異色ゲストも加え総勢20人がSpace早稲田の小空間で歌い、踊り、叫びます。

 

「馬鹿VSちんかす・・・・・・新しく同じであり続けるために。」

流山児祥(流山児★事務所 主宰 芸術監督)

1971年から72年にかけて革命劇『夢の肉弾三勇士』 4部作を一気に書き上げ、六本木の地下劇場で1年間ロングラン上演した。初めての全国6都市東海道「長征隊」興行までやってのけている。怖いもの知らずの若気の至りである。そういえば、各地でお祭りのように、必ず、乱闘、乱入騒ぎがあった。33年も昔の熱い時代のことである。

「演劇団」。このアングラ劇団はほぼ全員が全共闘運動を体験した、平均年齢21歳。揃いもそろって喧嘩早いが、素敵にイカレタ、愛すべきガキの、歌劇で過激な、もっとも熱い民主的アヴァンギャルド役者集団であった。 ?70年安保闘争の敗北と連合赤軍事件に象徴される如く、革命運動の終焉状況のさなか、俺たちは、ただ闇雲に叫びまくり、暴れまくる「アジテーション演劇」がやりたかった。それも、歌って、踊って、恋をする、アモルフ(不定型)でシュール(超現実的)な「テロルのオペレッタ」がやりたかった、それが『夢の肉弾三勇士』である 70年代アングラの、「演劇団」の初期の代表的ヒット作品と呼ばれ、私の戯曲集も出版された。

劇団旗揚げ2年目で、当時、俺たちは「東京キッド・ブラザーズ」と共に「新しい地平からくるもの」と呼ばれる超人気劇団であった。 だが、革命劇〜テロルのオペレッタ〜『夢の肉弾三勇士』は、当時の浅草のフツーの観客にはまるで受けなかった。大衆の「かくめいの演劇」を目指していた俺たちは、その現実に衝撃を受け、人気絶頂の最中、拠点を六本木の地下劇場から浅草木馬館という寄席小屋へ移した。フツーの人が生活するフツーの街から俺たちの「かくめいの大衆演劇」を発信するために―――。 

33年ぶりに、24歳の若手演劇人を気取り、「かくめいの演劇」を叫んでいた、馬鹿な自分の<演劇的原点>をもう一度見つめなおす。<新しく同じであり続ける>ために。

高取英が書き直し、それを更に、天野天街が解体し尽くす21世紀版のネオ・アングラ『夢の肉弾三勇士』。見てたって面白くないから、「33年前の主役」悪源太義平と一緒に私も「33年前の役」で出演することに決めた。

出来れば、日替わりで「演劇団」のメンバーに出てもらい「これが馬鹿のアングラだ!」をやりたい。あの浅草以来、33年の歳月を経ても私は、何も変わってない、相変わらずの「馬鹿」である。

アングラとは、にんげんの「生き様=死に様=遊び様」のことである。

 72年 [演劇団]公演のチラシ

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