流山児のページ

 

IT'S SHOW TIME !!

男、流山児祥の汗と涙の劇道の日々を徒然に・・・

『永遠(とわ)

7月18日(月)

千秋楽。マチネもソワレもほぼ満席。取りあえず、大成功である。文学座の戌井市郎さんがマチネに来ていて驚いた。88歳の大先輩に見てもらえるとは感謝感激である。

伊藤裕作さんや鈴木太郎さんといった身近のひとと一緒に打ち上げ。兎に角イロイロあったが何とかやれた。全て役者の力である。役者に感謝。
まだまだ、『永遠』はトバ口、これからである。

様々なことがこの1ヶ月あった。だが、役者達は自分のやるべき事を最大限やったと思う。流山児★事務所の「現在証明」それが、『永遠』であった。

私は今、判りやすい「現在」にいる。

息子の龍馬が久しぶりに私の芝居を観てくれたので、上がりまくり、今日のマチネはボロボロだった。早稲田の低い天井に吊るされた灯体にセットの柱をぶつけてしまったのだ。毎日、役者達には口をすっぱくダメだししていたというのに・・・。おまけに笑ってごまかした。オレってダメな役者だな。なかなか、いねぇぞ。誰か使ってくれ!!
龍馬は早稲田の演博をみたかったようだが、今日は休館とのこと。また時間を作ってオレのヌード観ろよ。

打ち上げ終わり、裕作さんと飲む。『永遠』を寺廻りしたらいいんじゃない?との提案考えます。

 

7月17日(日)

朝11時歌、踊り稽古2時間。でそのままマチネ。満員の客。1時間24分。疲れているのか間延びしている。イカン、テンポとスピードだ。ダメダシ!!ほんの少し木内尚のモノローグを変えてみる。急のセリフ覚えで大変!!

7時半、イイ。客は35人とこれまでで一番少なかったが緊張感溢れるスリリングな芝居になった。おまけに仕掛けも落ちず。1時間18分。これで大体出来た。明日で楽。

『永遠』のレパートリへのトバ口が見つかった、あと1年じっくり稽古する。

兎に角多くの皆さんに明日観てもらいたいものだ。泣いても笑っても、明日で終わりだ!!

7月16日(土)

朝11時から稽古4時間。全て洗い直し。3時半からゲネ・プロ。いい感じになってきた。さて早稲田の初日。満員。芝居は今までで一番いい。空間的にはきついところもあるがやはり、この劇場は俺たちの最高の「芝居の熱」を伝えられるところという事を実感。

色んな人が来てくれた。理生さんの最大の理解者でもあった、日本テレビのプロデューサー山口剛さんに久しぶりに会う。「判りやすい『永遠』」と喜んでくれた。貝山さん、土井さん、林さん、タイニィ・アリスの丹羽さんが例によってアラブの友人をつれてきた。常田さんとコリーン・ランキさん、コリーンさんはいまカナダ在住とか。みんなで初日打ち上げ。明日から連日2ステージ。11時前にお開きに。これからが正念場だ、頑張ろうぜ。

 

7月15日(金)

朝から明りあわせ。なんだかんだで12時からミッチリ「作り変えながら」6時間半。いろいろ激論があったがなんとか終了。駆け足で、芝公園のメルパルク・ホールへ駆けつける。北村真実先生が出演している第32回現代舞踊展。7時過ぎから『鮮烈な断片』と名づけられた古賀豊氏とのジョイントを観る。面白い、ジェット・コースターのようなダンス。劇場の機構をふんだんに使っての実に演劇的なダンス。10分にも満たない小品だが楽しかった。そのほかのダンス4作品を観て、稽古場に戻る。旧知の渡辺修ちゃんらが何故かスタッフに入っていた。ご苦労様。久しぶりのコンテンポラリー・ダンスだ。

帰ると早稲田は全員で舞台の色塗り。久しぶりに見事に黒一色。

事務所の米山が10月8日〜16日スペース早稲田での文化庁人材育成公演『tatsuya』が正式に決まったと事を知らせる。急遽、演出の栗原茂とキャスティング打ち合わせ。いやはや、これで本当に2005年は「月刊・流山児」の年となる事が決定。8月30日〜9月6日スペース早稲田の北川徹新作書き下ろし『静かなうた』の前売開始も7月24日だ。制作は大変。

それにしても、とにかく、うちの旬の役者たちはフル活動である。が、これでいいのだ。確実に育ってる。『永遠』に出ている阿川竜一、帆足知子、冨澤力、平野直美、木暮拓矢、阪本篤篤 の6人の「若手」もいまや流山児★事務所の「顔」である。いま流山児★事務所は役者の宝庫である。着実に、誠実に「場数」を踏んで成長している。5年間で30本以上の「現場」を踏める「劇団」はうちしかないのだ!!

さて、明日は早稲田の初日。また、少し変える。アゴラで発見した事を膨らましながらあと3日間楽しもうぜ。阪本篤篤 の曲も届いた。カッコイイ。荻野さんアリガトウ。

7月14日(木)

11時から芸能花伝舎で日本演出者協会の理事会。理事長は福田善之氏の続投が決まる。女性の委嘱理事3人、若手2人、大物1人かなり若返る。おれとしてはもっとドラスティックに変えたかったのだが・・・。

夜7時から紀伊国屋ホールで坂手洋二の新作、燐光群の『上演されなかった三人姉妹』を見る。チェチェンのモスクワ劇場占拠事件と『三人姉妹』をクロスさせた坂手らしい作品。『ハムレット・マシーン』を思わせるセリフ。坂手版『チェーホフ・マシーン』?てか。ラストのインター・ナショナルと西部劇風決闘には笑った。いや、それにしても皆さんアーチュキレーションがよろしくて・・・。ま、坂手らしいといえば坂手らしい作品。

終演後。花園神社の椿組公演『新宿ブギ・ウギ』のゲネプロが終わった時間にテントを覗く。若杉、亨、沖田ら元気そう。外波さんがんばってください!

歩いて馬場まで歩く。稽古場に電話すると朝10時から仕込み、いま明り作りが終ったとのこと。そうか、山上は早稲田の照明プランは『狂人教育』以来か!

7月13日(水)

マチネは40人余り。ソワレは70人を超える「満員」御礼。今日はアゴラでしか出来ない「ラスト・シーン」もやれ面白かった。「2日間限り」のアゴラ公演無事終わった。荻野さん篤篤の曲のテンポ作り変えたいとのこと。ありがとうございます。『永遠』の初演を演出した円の山本健翔氏や大谷亮介らが来てくれた。

新作『永遠』は様々に「進化」しながらスペース早稲田3日間公演へと続く。

台湾の友達やインドネシア、シンガポールの友人といった「アジア」の人々がイロイロ入り乱れ、大いなる「演劇の夢のコラボレーション」が早稲田の稽古場でちかじか始まる予定です、て感じの駒場の2日間の収穫だった。『永遠』必ず「アジア」に持って行きまっせ。

それにしても多くの人がこの「日記」読んでいる事実を劇場で知らされ驚いている。是非掲示板にどしどし、ご感想お寄せ下さい。早稲田是非ご来場の程を!!

 

7月12日(火)

酔っ払っていて、我ながら昨日書いた文章が判読不明。
恥ずかしいので昨夜の日記は削除。結局、ゲネプロは出来ずじまい。ぶっつけ本番のアゴラ公演は70人近くの「満員」のなかで初日をあけた。

いや、疲れた。平田君にも是非観てもらいたかったのだが・・・。

それにしても昨夜は死ぬほど飲んだものだ。(7月13日朝記す)

7月11日(月)

朝9時からアゴラで仕込み。花園で仕込みの若杉を除いて劇団員ほぼ全員集合(花園の仕込みに行けなくてスマン)。

こっちは初めての劇場。それにしても「演劇」の事をわかっている「いい劇場」である。セットアップは予定どうり1時。入団2年目の阪本篤篤の舞台監督にしてはいい仕切り。が、 明り作りに予想を超えて手間がかかった。「明りあわせ」がなんと、8時半。ほとんど明りあわせにならない。9時半過ぎは劇場の立地条件で音が出せない。急遽、マニュアルでやる予定の明りを「コンピューター打ち込み」にする。で、11時半まで延長をプロデューサーの林さんにお願い。了承。アリガトウございます。平田オリザさんにも本当に久しぶりに会う。

「飲もうよ」、と林さんとオリザさんを誘ったが仕事中とのこと、公演中にのめればイイな。イロイロ面白い企画があるし・・・・・。

あとは、アゴラに泊まる阪本篤篤 と竜一、力、木暮ら野郎共にまかせて渋谷まで歩く。久しぶりの渋谷「赤鬼」で飲む。12時近く帰宅。

明日は、凄いスケジュールである。9時半から「場あたり・明りあわせ」4時からゲネプロ。そして7時半から本番、である。兎に角面白い芝居になってます。是非、ご来場下さい。初日乾杯で美味いビールが飲みたいものである。さて、歌のチェック。

 

7月10日(日)

今日も♪イッツ・ビーン・ナ・ハード・デイズ・ナイトである。朝10時半から「楽塾」の『十二夜』の本読み。榎町区民センター久しぶりの全員集合。1時間35分。あと少しカットするしかないな。斉藤憐の『異邦人』も読もうということになる。1時から稽古。例によって、松屋のビビンバ定食。

3時半まで劇中劇のシーンを固める。楽塾の差し入れのカレーのにおい立ち込める早稲田の稽古場で「最終通し」。里美、立原らが見つめる中、4時から始める。

イイ、これだ。おれだけが「ドジッタ」がなかなか面白い作品になっている。5時20分。ダメダシを早口でしゃべり、地下鉄に乗り駒場へ向かう。

6時すぎ岸田理生作品連続上演第4弾オフィスプロジェクトMの丸尾聡演出の『鳥よ、鳥よ、青い鳥よ』になんとかギリギリセーフで間に合い観る。これでシンポジウム以外「全作品」見ることが出来た。それにしても、岸田さんの劇言語の強さに敬服。前座のシーン5分に決めた。

 

大掛かりのセット。水も張ってある。先輩の小林達雄さんが『眠る男』に続いてこの作品にも出ている。しかも主役でだ!!『永遠』と同じく上演時間1時間20分。

終演後、青学劇研の先輩、奥津健太郎氏 大槻吾郎氏らと久しぶりに会う。そうか、達雄先輩の同期か。健太郎氏と久しぶりに近くの飲み屋で飲む。学生時代には毎日のように私は健太郎氏の経堂の家にヤッカイになってたものだ。特にデモの時は毎日だった・・・・。35年前の青春。

9時半から搬入の予定であったが、バラシで時間をくっている、劇団員たちは近くのコンビ二で待機。10時近くに私は帰宅する。

さて、明日9時から、駒場アゴラ仕込み。是非、多くの客に見て欲しい作品である。トリにふさわしい何処にもない岸田作品に仕上がっている!!

 

7月9日(土)

あと2日。いやはや、どうも毎回通しで「違う」、その度にイライラする。それにしても「この期に及んで」私は様々な事を試したくなる。だから、安定しない!!でもいいんじゃない、これで。今回は劇団員のみの実に贅沢な時間をかけた公演。いろいろな角度で『永遠』を読めばいい。やはり、これはスペース早稲田の「場」の持つ魔力だ。もっと面白いパワフルな芝居にしたいという欲望がここにいるとますます募る!!ドイツもコイツも下手で一生懸命な役者達だからなおさらである。1日中稽古場にいる日々、まさに演劇ジャンキーの群れ。

お昼から稽古。で、1回目4時半から通し。拓平と弘子らが見に来た。2回目の通しは8時半から、「楽塾」の磯さんが大量の差し入れのおにぎり持参で見学。ありがとうございました。みんな喜んでいます。

11時すぎから早稲田での最後の美術作業。今夜も男たちは徹夜かよ。それにしても外は凄い雨である。♪傘が無い・・・・・。

深夜1時近く、タクシーで帰宅。

あと1日。明日は気になったところのチェックをして4時から最後の通し。搬出。9時半アゴラ搬入である。やれる事はやった。あとは本番で役者がどれだけ楽しむかである。「前座のシーン」10分だけど、奇妙な研究生2人のお披露目の意味もある。是非、ごゆっくりお楽しみの程を。それにしても軟弱な体、まるで相撲部屋の新弟子だぜ。

実は早稲田で指輪ホテルの羊屋白玉氏らが「前座パフォーマンスをやりたい」といってたので密かに期待していたのだが、都合が付かず無理トノコト。残念。次のお楽しみだ。3時就寝。

7月8日(金)

ロンドンの同時多発テロは50人以上の死者、700人以上の負傷者がでているとのこと。G8サミットに集まった先進国の首脳をあざ笑うごときテロ。貧困との戦いなくしてテロは絶対になくなりはしない。

お昼過ぎから稽古。トップシーンを例によって徹底的に稽古。よくなった。昨日、再度原作を読み直し台本を変える。劇中劇のあとに1シーン付け足す。構成も変える。竜一と帆足は大変だが急遽セリフを入れてもらう。これでかなり「物語」に求心性が出来た。前回若手公演で帆足知子と作った台本を基に1ヶ月稽古を進めてきたのだが、役者達の読み込みでシーンがどんどん変わっていく。5年前の『狂人教育』のカナダ公演プレビューの時みたいにこの作品はこれからどんどん「進化」していく。全ては役者の思い込みと読み込みだ。

荻野さんにもう1曲BGM発注、スミマセン。

4時から1回目の通し。全体のリズムいい。面白くなっている。少し直して、再び8時から2回目の通し。1時間20分。上田と栗原と米山らが観ている。畜生、歌完ぺきに1回も歌えてない、イカン。あとひとふんばりだ、わが妻直美よ!!

もう少し変えて、明日も2回の通し。あと3回通せるじゃん。開場してからの芝居も足せば1時間50分を11人の役者全員で集団疾走する単純明快な芝居を作るゾ。全ては体力である。集中力である。それでいて繊細にして大胆な他人との熱い恋のドラマを。

楽塾の『十二夜』の杉山さんのテキスト・レジー台本を読む。この何年か杉山さんにいつも台本のカットを頼むのだが、今回も良く出来ている。それから差し入れアリガトウございます。先週の日曜も大量の楽塾からの差し入れ。本当に助かります。今度の日曜、榎町の区民センターで午前中全員で本読み。いよいよ、来年のゴールデン・ウィークに向けての長い旅が始まる。

少し身体がきついが役者ででてる方が演出より圧倒的に楽である。明日で何とか決めて役者に専念したいものである、無理か?今夜も全員スタッフ・ワーク。駒場アゴラでしか出来ないセット作り。是非多くの人にアゴラ・バージョン見て欲しいものだ。

徹夜続きでみんな少しバテ気味。がんばろうぜ、あと2日だ。結局今のところ2キロ減量。4時就寝。

7月7日(木)

今日は七夕。織姫と彦星が1年に1度天の川で会う恋の夜である。

そんな日に朝から真夜中まで暑苦しい「恋」のお芝居を作っている。
2時から1回目の「通し」。
今回はヌードもありの過激なまでの「恋物語」。竜一も帆足もがんばれよ。

1回目の通し、まるでダメ、ボロボロである。歌と動きの稽古5時まで。30分食事休憩をとり、稽古再開。8時30分まで。2回目の通し、なんとなく見えてきた。1時間15分。なかなかいいんじゃない?物語をもっと読み込み瞬間を生きる、それが役者の仕事。集中力である。稽古を見学していた研究生の立原麻衣が感動してる。

通しが終わった時、米山が事務所からやって来てロンドンの地下鉄とバスを狙った同時多発テロの報を告げた。愕然。

「テロと戦争の時代」の今。わたしたちはやれる事をやるしかない。「世界」がいかに変わろうと私たちに出来る事はこの稽古場から「世界」と関わるしかない。深夜12時過ぎに帰宅。33人死亡のテロップ。ロンドンは前日2012年オリンピック開催決定に沸き、朝にテロ。衝撃だ。G8サミットの中のテロ。ニューヨーク・マドリード・そしてロンドンが襲われた。

7月6日(水)

昨夜のビデオ。ツイ・ハーク監督の『北京オペラ・ブルース』辛亥革命を扱ったアクション。面白い。で、クリント・イーストウッド監督のウェスタン『ペイル・ライダー』。・・・・・そうか、サヴィンコフの「蒼ざめた馬」ねえ・・・・・。やはり、イーストウッドはタダモノではないな。

12時から稽古開始6時まで。ラストのラブ・シーンは帆足と竜一に明日まで「宿題」にして。取りあえず全部さらってはみた。明日は12時からラストをあったって1時から初めての通し予定。照明のプランナーの山上には何とか明日までには決めるといってるが・・これが。

6時から美術作業の続き。早稲田の仕込みの続き。色塗り。小道具作り。スタッフ作業は山とアル。

私は7時半から千賀ゆう子さんの『桜の森の満開の下』のドラマ・リーディングを見るために駒場アゴラ劇場へ。1983年理生さんが千賀さんのために書き下ろした坂口安吾の原作の1人芝居台本である。寺山さんの短歌がいくつか入っている天井桟敷風の構成。30年近くやっている凄さが滲むいい芝居。5弦ベースの音楽がいい。満員の客。この企画大成功である。宗方さんは実に嬉しそう。岸田作品連続上演のトリをとる私たちの責任や重大。

早稲田小劇場の先輩でもある千賀ゆう子さんと久しぶりにビールを飲みながらしゃべる。ポーランド、ルーマニアといった国でこの作品を上演して、今もハイナー・ミューラーを構成して実験的な作品を作り続けている先輩に負けられないゾ。

兎に角、あと4日間。やれるとこまでやるしかない。みんな、がんばろうぜ。山本キッドは強い。ピーター・アーツダサい。北京の次のオリンピックはロンドンに決まった。パリ、ダメなの。ふーん、2012年俺生きているのかな?ま、オリンピックとか万博とかまるで興味ないからどうでもいいけどね。

今夜のビデオ黒澤明監督の『隠し砦の3悪人』何度観ても凄い作品。3時就寝。

7月5日(火)

今日は本当に忙しい日であった。昨日の夜、どうしても「劇中劇の音楽」が気に入らず、悶々として眠れなかった。何とか探す。

12時から稽古開始、何とか劇中劇2まで。2時半から5時半まで3時間、荻野先生の歌稽古。ミッチリ、自分も含めて稽古。この前言われていた事を忘れていたりする、いかん。

小休止30分。7時半までラストまで。で、真実さんに劇中劇2の振付、でオレのところの振付、カッコイイ。人手不足でROMIさんまで音だし。これまたミッチリ11時近くまで。これで振付も終わり。さあ、明日からテッテ的にやるぞ。明日も12時からか。それにしても本当に1日中、早稲田の穴倉にもぐってると・・・・・アタマが。結局今日の「水妖忌」と名づけられた岸田理生シンポジュウムには参加出来ず。えりこさんや西堂、和田さんよろしくである。

郵政法案5票差で衆議院通加のニュースを久しぶりの「北京」で酢豚定食食べながら見る。ふーん。解散なしかよ。参議院が見もの。

♪明日がアル明日がアル若い僕には明日がアル。

 

7月4日(月)

都議選自民敗北、民主前進の報。何が2大政党だ!全部石原与党の癖に。

今夜郵政法案の委員会通過、さて明日の本会議どうなる?波乱はあるか。

2時からアゴラ劇場で岸田作品連続上演第2弾ユニットRの『夢の浮橋』を観る。近親相姦、SM、緊縛ありの岸田世界。いやはや・・・今の観客にどう映っているのかな?久しぶりに雛さんや岡村龍吾の芝居を観る。みんなイイ大人、元気な50代の役者たち。岸田さんは嬉しがってるんじゃないかな。そしてみんなきちんと理生さんの「言葉」を大事にしゃべってる。それにくらべておれは・・・・!?

白庄司孝のサックス、他の生演奏はいい。アゴラをこんな形でうちも使うのだが、もう少し考えるとするか。

4時過ぎから早稲田に戻り稽古。11時近くまでノンストップで稽古。あともう少し。照明の山上、ROMIさんが来る。明日はラストまで作る。歌の稽古が必要なんだが、歌というよりセリフとおんなじできちんと「言葉」を伝える事である。3時就寝。

 

7月3日(日)

朝早く起きて10時に早稲田の稽古場に向かうつもりだったが、起きたのが10時、いかん、遅刻。11時から楽塾の『十二夜』の本読み。12時半まで。杉山さんのテキスト・レジー版の本読みは来週である。

急いで、西新宿の芸能花伝舎へ向かう。1時から日本演出者協会の定例総会。40人余りの出席。盛況である。今年は理事選挙の年。芸能花伝舎は元淀橋第3小学校跡、今日は都議会議員の選挙。投票所になっている。私はまだ住民登録したばかりなので選挙権が無い。

つつがなく、総会が終わり、選挙結果。550人の会員の中201人の投票。1位は105票?の坂手洋二、と福田善之理事長。初めて100票超える。オレはたしか67?票で10位。協会の仕事、最近何もやってないもんな。兎に角また「理事」に選ばれた。これで7期14年間も理事を務め10年間も「副理事長」を務めている。まさかこんなに長く理事をやるとは思ってなかった。在研で3ヶ月ロンドン留学した時そのために入会、で千田是也理事長の時委嘱理事にえらばれて14年間。これからも私に出来る事を精一杯やるつもりだがそろそろ次の世代にバトンタッチである。NPO法人化も含めて坂手たちの世代に、早くドラスティックな世代交代を、だ!

瓜生さんと久しぶりに会う。元気そう。羊屋とも久しぶり。

総会を終わり体育館で坂手が『上演されなかった三人姉妹』の稽古をやっているというのでチラッと青井陽治さんと覗く。スタッフは紀伊国屋ホールで仕込みなのに稽古中とのこと。いやはや、坂手も大変。・・・・・明日はわが身か?でも、うちは仕込みと稽古に人数分けられないか!!!早稲田では『永遠』の仕込み、美術作業である。

近くの蕎麦屋で恒例の交流会。大阪の宇口、菊川、堀江さんらとしゃべる。今季限りの福田理事長をねぎらう。お疲れ様でした。宇口は劇団活動大変とのことま、あせらずにやれと35年来の友達と焼酎の蕎麦割り。羊屋が『永遠』の前座芝居がやりたいと言い出す。

雨の中新宿まで歩く。

あと1週間。『永遠』正念場である。帰るとテレビで『スター・ウォーズ特別篇』。

7月2日(土)

2時から新しく出来た吉祥寺シアターでKERA・MAPの『ヤング・マーブル・ジャイアンツ』を見る。キャンセル待ちで空いたから入れるとの事。相変らず凄い人気である。

2時間45分休憩なし。総勢35人の無名の若い奴ら(ヤング・マーブル)を集めてのシリアス+コント+死の風景のやり放題で、私には面白かった。が、長い。主役を2年前の研究生野部友見が演じていてビックリした。オーディションで2年ぶりに芝居に復帰したとの事。いい顔して、少し大人の役者に成長している。終演後、ケラに感謝の意を伝える。11月のザ・スズナリも30人近くの無名の(オレも無名だ!!)役者の大スペクタクルにしようと打ち合わせ。野部と握手して別れる。吉祥寺でラーメンかっこみ早稲田へ。

6時から今日の稽古は盛りだくさん。10時半までノンストップで振付。わたしたちが作ったものを真実さんが様々に色ずけしてくれる。「劇中劇1」まで。あとは火曜日。途中から音楽の荻野さんも来てくれたので10時半から歌稽古。12時近くまで。さすがに荻野さんのサジェスチョンは凄い、どんどん歌が生きてくる。これまた、残りは火曜日。


さあ、サッカー見ながら腹筋だ。

7月1日(金)

ついに秒読み、あと稽古は1週間。いや、あせる。6時から「前半の通し」30分。いい感じ。もう少し、メリハリつければいい。これで振付に渡せる。音楽も前半は決まった。

真ん中部分の稽古11時近くまで。「劇中劇」も、もう一度作り直すことにする。だが大体の方向性は見えてきた。明日、振付。日曜はセット作り。月曜から1週間かけて細かく創り上げる。目標は6日(水)までに「通し」ができればいい。

兎に角「歌」を「セリフ」のように歌えるかにかかっている。日々稽古である。♪知らなかったいつの間にかお前が・・・直美との「オペレッタ」御期待下さい!!である。超大型女優の誕生である。

今回は兎に角いい役者が流山児★事務所には揃っているんだなあと言わせる作品にする。主役の帆足知子と阿川竜一はピカイチに「思い込み」溢れる大胆な役者に育っているし、阪本篤篤 、木暮拓矢、冨澤力がカッコイイ男に見えることに力を注ぐ。木内尚も小林七緒も凄い「集団」を考えるいい女優である。私と研究生2人も含めて11人の「集団」のエネルギーが爆発する『永遠』。駒場アゴラ劇場に衝撃を与える作品に創り上げるしかない。私は岸田作品を誤読しまくり、やりたいことを事をやる!!!!それにしても腹。12時過ぎは食わないぞ。

 

6月30日(木)

朝早く雨の音で起きる。窓から雨が振り込んでやがる。となりの神田川は凄い音、まだ6時半。凄い雨の音。寝て3時間もたってない。イーランのいる香港は大変らしいな・・・。ぼやけた頭でそんなことを思いながら、8時過ぎまでぼんやり雨の音を聞いていた。

小止みになった・・・少し寝る。そうか、梅雨ねえ・・・。

2時から駒場アゴラ劇場でルーム・ルーデンスの『眠る男』を観る。青学の先輩で元演劇団の小林達雄が出ている。元気そうである。そういえば、理生さんの芝居に最後まで達雄さんは出てたっけな。懐かしい感じの芝居。岸田さんのテキストの凄さは判った。これが、処女作か!30年まるで変わらなかった人であるな!!!万有引力の井内と吉野も出ている、・・・終って元気にやれよ、と激励に楽屋に行く。最後のおれ達もがんばります、是非見てくだされ!!アゴラってこんな劇場だったんだ?バルコニーも使うか・・・・。

5時過ぎから歌稽古。6時から再び前半から作り直し、久しぶりに自分のシーンも稽古。ミッチリ10時半まで。明日は6時から作り直した「前半」を強引に「通す」。で後半戦の作り直しだ。バンバンいくぞ!!

久しぶりに「焼肉」腐るほど食べて、すごい腹。せっかく今日の稽古の玉のような汗で3キロ落ちたというのに元の木阿弥である。たまにはいいか。

 

6月29日(水)

今日は暑さもすこし和らいだ。12時早稲田大学国際会議場で今日の演劇講座の打ち合わせ。天野がげっそり痩せている。173人も登場する『100人芝居、真夜中の弥次さん喜多さん』全く書いていないとの事、夕沈ダンスははじまってるという。1時から『血風ロック』100人ぐらいの客?ではじまる。『戦場のピクニック・コンダクタ』見た客が何人か来てくれている、ありがとう。

講座は高取の名司会で面白かった。天野はほとんど2人の漫才の聞き役。それにしても早稲田のドイツ語の教授の高橋順一氏は青学全共闘の後輩「エビゾー」だった!!そうか「情況」に書いてるヤツは「エビゾー」だッたんだ、ふーん。

5時から演博を3人で覗く。確かにオレのヌード等身大写真が「ある場所」に置いてある。笑って、早稲田駅で分かれる。お疲れ様でした。アマノ、がんばれよ、見に行くからよ!!何故か今日も松屋のカレーを大至急にかっ込む。なんなんだ最近のこのおれの食生活。

6時から荻野さんの残りの曲を聴く。わたしと直美のオペレッタの曲カッコイイ。稽古だ、稽古!!ボロボロの仮通し。まだ全然判らないと真実さん、スミマセン。土曜までには何とかしときますと約束して、稽古をとる。歌稽古11時過ぎまで。でも、曲が揃って、全体が見えてきた。

 

6月28日(火)

本日、理生さんの命日。黙祷。
今日から「岸田理生作品連続上演2005」がアゴラ劇場で始まった。

 

昼過ぎ、宿題の原稿30枚書き上げる、なんとかなるもんだ。お祝いに腹筋30回、背筋30回をトートツにやる。水シャワー。少し早めに稽古場まで猛暑の中歩く。おまけにタイのカレーを学生街で食べる。美味い。汗だく・・・。

事務所の横の喫茶店で旨い珈琲を飲む。新聞3紙に目を通し、久しぶりに世間の動向を知る。6時から稽古、なんとかラストシーンの前までたどり着く。10時から後半続けてみる。

明日の夜に振付の北村真実先生にラストシーン前までの「荒通し」を見てもらうことにする。前半は1週間まるでやってないので明日1時間さらっておこう。音楽の残りも荻野先生から明日全曲届く予定。あと、本番まで2週間あまりだ!!!!

ROMI、塩野谷と米山、畝部の4人が稽古を観てくれている。10時半過ぎに稽古をとり、そのあと呑み会。

明日は12時から早稲田大学国際会議場で2時半からのトーク・バトルの打ち合わせ。「百人弥次喜多」の天野天街と高取英と三人で「演劇講座」!?どんなんやれというのだ?笑えるぞ。12時過ぎ馬場への帰り道通り雨がポツリ、少し涼しくなったような感じがする?雨にたたられている新潟、渇水の地方まさに天変地異のわがニッポンである。

流山児祥の等身大ヌード・パネル演博についに登場!?とのこと。明日、映画『血風ロック』上映の前に是非ご覧下さい!!ア、ハッハハ・・・・。

 

6月27日(月)

ホントにどうなってるんだこの地球この暑さ。昨日からまったく寝られやしない。まさに亜熱帯地方だぜ。

朝から水シャワー。ふらふらする身体で起き、パソコンに向かい20枚。夕方5時までに何とか書き上げる。時間が無い。早稲田まで久しぶりに地下鉄。松屋のキムチ牛丼ミニでメシかっこみ、稽古。

劇中劇稽古。ついに研究生をこのシーンに出すのをやめる。すっきりしたが?ま、やらせるしかない。次の芝居に出る元無名塾のOが稽古を2時間ぐらい静かに見学していたがこの稽古どう思ったかな?ハッハハ・・・!

何とか「劇中劇の2」まで入る。動きまわること!

明日はラストシーンの前まで何とか行く・・・しかない。

それにしても、暑い!コン畜生である。12時近くまで飲む、それも男ばかりで演劇論。歩いて帰宅。汗だく。明日こそ涼しくなって欲しいものだが・・・地球が悲鳴を上げているぜ。

6月26日(日)

熱帯夜が続く、5時間ぐらいの睡眠。10時近く起きる。久しぶりの「楽塾」、本読み。シェイクスピアの『十二夜』:1時過ぎに立ち会う。面白い。松岡和子訳。5時半まで本読み、オレは道化の役を読む。2時間15分。来週日曜日全員でもう一度読む事にする。

で、例によって杉山智子さんがテキスト・レジー。1時間半、つまり半分までカット!!でもって、また復活するのが稽古の過程である。オレとしては去年同様9月あたりに発表会をやりたいのだが・・・・・・・。

7時からシアターiwatoで黒テントの『帝国の建設者』(B・ヴィアン作立山ひろみ演出)を見る。「帝国」が生まれ消滅するまでの戯画、包帯だらけの独裁者(スターリン)?!とか、何とか妄想働かせてみる。映画『墓につばをかけろ』のシナリオ・ライターか?面白いが、古臭いし、バイオレンスがダメじゃん。本当に殴りゃしないし何が暴力だよ。それにしても身体性が欠如してる。権力=暴力=性の構造が見えない。生理的に受け付けないほどやりゃいいのに!!ま、「ワーク・イン・プログレス」これからじっくり作っていってください。立山くん応援しますよ。久しぶりのさとうこうじと会い、モスでビール。元さんがやってきた。

で、打ち上げに顔を出す。久しぶりに信さん、元さん、晴彦さん、服部さん、溝口さん、田川さんおまけに前川麻子にまで会った。黒テントの若手といつか一緒にやろうぜ、と話す。瓜生さんの次の芝居に、元さんに5年以上前から企画している『オールド・バンチ』について頼み込む。60歳から80歳を越した男の老人たち10人が銀行強盗を企む、人質はもちろん若い女。映画『死に花』とはちがった奇妙に色っぽい「夕日の老人ブルース」になれば面白いし、何処にも無い芝居になる。やろうぜ老人ハードボイルド。

打ち上げを終わり、晴さんと元さんと三人タクシーの中でこの企画を現実にするための打ち合わせ。ヨロシク。来年の秋あたりやりましょう。この夢の企画のプロデューサー至急求む!!である。

今日のビデオ。トム・クルーズ、ブラッド・ピット、A・バンデラス競演の『インタビュー・ウィズ・バンパイア』(N・ジョーダン監督)この吸血鬼もの面白い。「悪魔にささげる歌」ガンズ&ロージスねェ。

 

6月25日(土)

暑くて4時近くまで寝れなかった。なんてこった。映画芸術の昔の本なんか読んじゃったよ。10時過ぎ眠い目をこすり起床。1時、西新宿の駅で古澤さんと待ち合わせ。

芸能花伝舎にある演出者協会の事務所で8月の国際演劇セミナーの打ち合わせ。レクチャー、ワークショップ。ワークショップは「チェルノブイリの祈り」と「三人姉妹」をミックスした台本をやろうということに決まる。いいんじゃない。リーディングはミンスクの女性の劇作家の作品。

ベラルーシについての情報を集めていろんな人を呼ぼうと作戦を練っている。

4時過ぎリニューアルした演博を覗く。いいんじゃない。あとはオレのヌードの等身大パネルが立てば・・・・・!?

6時から着いたばかりの荻野さんの曲6曲の稽古2時間。みんな良い曲。アリガトウ。8時から稽古。劇中劇まで強引に入る。時間を見たら11時近く。これでも間に合わんぜ。29日には仮通し、北村真実先生に見せなきゃならん。

今夜のビデオ 金子修介監督『咬みつきたい』 一応吸血鬼もの。

 

6月24日(金)

暑い!夏だ!馬場の畳も腐っているボロアパートの6畳間で今年もうだっている。10年以上このボロアパートに住んでいる。30度超えただと!こちとらクーラーも無しだぞ。おまけに原稿書きが3日続いている。金にもならないのにこんな原稿3本!と思ってもやらなければ・・・これもまた仕事である。汗まみれでフーフーいいながらパソコンに向かっている。上半身裸。無い脳味噌搾り出して・・・・何とか2本目。締め切りは今週中日曜まで。

10時から5時近くまで20枚あまり、あとは明後日。7時まで自主稽古にしていたから、7時に稽古見る。少し変える。研究生には兎に角身体に辛い事をやらせる事にした。それにしても緊張感の無い弛緩した身体だな!頭にくる。汗だくになって這いずり回ってナンボだろ二十歳の頃はてめーら。10時半までノンストップ。いつものように力が冷蔵庫からビール差し出す。飲んだらアタマがクラクラする、あ、今日オレほとんど飯らしいもの食ってなかった。タバコ3箱、珈琲3杯。

何とか明日中には「劇中劇」のシーンに入るゾ。お昼過ぎには荻野先生から第一弾の曲が到着する。歌稽古もやらなければ。ああ、それにしても兎に角忙しい「愛」のドラマだぜ。

明日は1時から急遽ベラルーシから来日した翻訳家の古澤さんと8月の国際演劇交流セミナーの打ち合わせで演出者協会。リニューアルした演博ものぞかにゃならんし・・・。なんの脈絡もなしに今夜は夢野久作でも読むか。その前に岸田さんの処女作『眠る男』だ。

 

6且23日(木)

本日は休み。原稿書き。

6月22日(水)

朝から劇団員は早稲田の演劇博物館のリニューアルのための仕込み。私は2時半ガジラの『死の棘』を見るためにシアター・トラム。2時間20分あまりの大作。島次郎美術凄い。プールである。島尾敏雄の小説を読んでいる人間には面白い構成かもしれないが・・・。鐘下はやりたい事をやっている、それでいい。私にとっては笑える芝居だった。小説も笑えたもん。それにしても役者は大変だろうな。

終演後、ロシアに文化交流使で派遣されていた村井健氏と評論家の北川豋園氏と三人でお茶。演劇状況とりわけ俳優の養成について2時間近く話す。漢字も読めない、シェイクスピアもチェーホフもましてや南北も読んでない、それでいて、「てめーらの芝居」と称するモノをやる最近の演劇学生の「演劇的知性」の無さについて、いやはや日本の演劇はどうなって行くのか?と嘆き節。村井さんは今日もシベリア大陸横断ツアーの夢を熱く語った。北川さんに天井桟敷、や東京キッド・ブラザーズのヨーロッパ漂流の旅の顛末について聞く。

7時すぎ恵篤と石橋と禿げ3人組で飲む。禿げの進行具合を競ってもせん無い事。初めてのガジラ体験2人とも楽しそう、良かったな、楽まで身体に気をつけてがんばれよ。恵篤のサイモン・マクバーニーの演出術の話が面白い。寺山修司の遺伝子はサイモンやデビッド・ルボーに引き継がれているのかもしれない。そうなるとタデウシュ・カントールを目指すしかないな、やっぱりオレは?!何でそう来る?

10時近くに稽古場に行く。今日は早く作業を終えて、4時から飲んでたとの事、全員べろべろ。早々に退散。明日演博にいくことにする。読売の夕刊に岸田理生作品連続上演の記事が出ている。そうか、28日、岸田さんの「命日」からこのシリーズがはじまるのか・・・。今日のビデオ黒澤明『天国と地獄』何回目かの黒澤狂いが始まった。黒澤が『死の棘』撮ったら、笑えたろうな。

 

6月21日(火)

昨日の夜見たビデオ。ゲバラの青春を描いた『モーター・サイクル・ダイアリーズ』メチャクチャ面白い、ブラジルの若手監督、ロバート・レッドフォード製作のロード・ムービー2時間近く息つく暇も無いほど、50年前こんな素敵な人間がいて革命家になったという事実に素直に感激。革命はパチャンガのリズムに乗って!!だ。何が「インターナショナリズム」かわかる。

今日は4時から稽古、ついにオレと直美のシーン、汗だくになってイロイロやってみる。七緒が見てくれるので、何回か止めながらやる。勢いアマって柱がたおれて右腕をすりむく。イワヲと太郎が嬉しそうな顔で稽古を観てやがる。太郎に「ご臨終です」のセリフを言わせる。それにしてもセリフちゃんと入れなくちゃ。コーフンすると何言っているのかわからないじゃないか流山児祥!である。

なんとか、力、木暮、七緒たちのシーンまで入った。これで前半は何とかあたった。明後日から後半戦。少しでも役者のちからを伸ばすしかない。「待つ事」これがオレの前半のテーマ。

8時過ぎで稽古をとり、明日から始まる早稲田大学演劇博物館の展示のリニューアルのための仕込みの準備。

塩野谷をチーフにしてイワヲたちが3日間かけて演博の流山児★事務所展の第2次展示をリニューアルする。『夢の肉弾三勇士』のセットや楽塾の衣裳、古い演劇団時代の台本やら様々な「35年の歴史の残骸」をちりばめる予定。25日からリニューアル・オープンです。いちど見たひとも、是非もう一度覗いてみてください。また、29日には早稲田大学国際会議場で20年ぶりの『血風ロック』の上映会と高取英、天野天街とのトーク・バトルもあります。入場無料!!是非お友だち誘い合わせの上、お楽しみ下さい。待ってます!!

今夜のビデオは『藪の中の黒猫』(新藤兼人監督作品

 

6月20日(月)

今日は休む。

 

6月19日(日)

11時早稲田の珈琲館でキム・タンイル氏と半年ぶりの再会。『永遠』の韓国公演のためにイロイロ準備してもらったがやはり先立つモノが。来年に向けて再準備。兎に角7月『永遠』の公演が終わったらソウルに1度行くしかないということに決まる。8月5日〜7日のベラルーシ特集も決まった。この夏も忙しいな。でも、考えたら3年韓国にいってないな。韓流ブームになってから行ってないのだ。昨日も大久保、新大久保のコリアン・タウンのショップにたむろする凄い数のオバサンたちの群れに驚いたものだ。今年は日韓友情年ということで日本の劇団がイロイロやってきているとの事。そしてイロイロな事が起きてるとの事。あせらず騒がず気長に20年以上の付き会いなんだし・・・・。キムさん、早稲田の演博に行くとの事、アリガトウ。それじゃ、7月。

久しぶりの休み。ビデオで何回目かの黒澤明の『七人の侍』を見る。何度見ても面白い、ストーリーも有名なセリフもだいたい覚えてるのにも関わらず面白い。コレハなんだ。3時間半一気に見れる、凄い作品だ。2丁目にあったクロノスのママ死んだ黒ちゃんをトートツに思い出す。津島恵子の歌う「サムライの歌」のカセットもらったっけ。それから25年前の演劇団の解散公演山崎哲・作『カルメン・U』のメインテーマがこの早坂文雄の名曲だった?アングラの穴を掘りツズケル事を宣言した傑作であり、転位21と第2次演劇団に分裂した作品でもある。

1954年「七人の侍」が生まれた。「映画の全て」がここにある。ルーカスもスピルバーグもコッポラも武の映画もこの「黒澤映画の原点」からはじまっている。久しぶりに12時就寝。

 

6月18日(土)

お昼過ぎ山手線に乗り西新宿に向かう、都営大江戸線に乗ろうとしたらベニサンの瀬戸さんにばったり、立ち話2、3こと。都庁前から芸能花伝舎(淀橋第3小学校跡地)まで歩く。途中に唐組の紅テントが立っていた。そうか、ここが「西新宿原っぱ」か!!

1時過ぎ、演出者協会の事務所で8月に予定している「ベラルーシ演劇」のレクチャー、シンポジウム、ワークショップ、リーディングの「国際演劇交流セミナー」の打ち合わせ。森井さん、和田さん、青柳さんらと。皆さんベラルーシという国を知ってますか?そう、チェルノブイリの被爆国です。そしてシャガールの生まれた美しい国でもあります。インターネットで「ウクライナ・ベラルーシニュース」というのがあります。是非一度覗いてみてください。興味をもたれたら、是非8月のセミナーに来て下さい。しかし、彼らが日本に無事たどり着けるかどうかは、まだ?

打ち合わせを終わって、3時すぎからブラブラ、西新宿から大久保まで歩き、ドン・キ・ホーテでマッサージ・チェア10分間。酸素吸入。で、また新宿コズミック・センターまで。血圧を久しぶりに測ろうと思ったのに修理中。で、更に下りオリンピックの地下の電化製品売り場で座り込み血圧測定開始。下が114上が197!!既に俺は死んでいるというのか!!

落ち着いて色んな機械を試す。下が97まで下がる。で、体脂肪も量ったが標準。内臓脂肪は過剰。そして、体内年齢32歳と出る。なんじゃこりゃ?

で、馬場名物のカレーメン。美味い。が、また血圧上がるぞ。ダメだこりゃ。

兎に角歩きに歩いた1日であった。6時から稽古開始。10時半まで休み5分だけ。が、結局プロローグから2章まで、みんな重たいセット持って、動きっぱなしで汗だく、痩せるよなこの稽古。体の節々が痛くなるゾ、明日は。

稽古は明日休み。来週中には方向性のめどを。荻野さん、曲の方、ヨロシク!!

私は、今来日している韓国のプロデューサーキム・タン・イル氏と来年に予定している韓国公演の打ち合わせ。11時歩いて早稲田まで。

 

 

6月17日(金)

2時から東京芸術劇場大集会室で日本劇団協議会の総会。都民芸術フェスティバル、新進芸術家公演事業の中止とのこと。変わって、在外芸術家研修生の成果事業が始まるとのこと。理事選だが、何故か初めて立候補者が定員に満たずで理事数が2人減るという事件。それにしてもこの国の演劇人は真に公共的なこと、誰かのため・・・が出来ない奴ばかりだな。私としては出来るだけ協力したいとは思っているが・・・。言いだしっぺの「演劇センター」設立だけはなんとしても、ちゃんとやりますよ。井上ひさしさん、頼みますよ。

カナダ ソルト・スプリング島のしのぶさんから魚が送られてきた。ありがとうございます。スモーク・サーモン、かに、いくらなど。サーモンといくら食べました、美味い。大量のかには稽古場でみんなで食べようと思ってます。テラヤマさんの翻訳上手くいく事を祈ってます。

6時過ぎから荒立ち。セットを全員で使っての、プロローグを全員であれこれやって、ためしてみる。気が付くと10時までノン・ストップで休み無しでやっていた。基本的に男たちは上半身裸でいく事にしているので日々、腕立て伏せと腹筋30回×5セット、ヒンズー・スクワット100回を明日命じよう。「見られる裸身」・・・いいねぇ。オレもやらなきゃダメか!!それにしてもヘナチョコの身体しているな今年の研究生2人は!

明日お昼からは西新宿の芸能花伝舎に引越しした演出者協会で8月にベラルーシから招聘すロシアアカデミー劇場の芸術監督ルツェンコ氏と翻訳家の古澤氏の国際演劇交流セミナーについての打ち合わせ。初めてのべラルーシ戯曲のリーディングもやるつもりだ。

探していた寺山修司シナリオ『無頼漢』(篠田正浩監督)のDVDが手に入いった。見る。面白い。来年に向けてじっくり「何度」も見るとするか。

今日のビデオ。『助太刀屋助六』岡本喜八監督の遺作、に涙する。

今日の本。泉鏡花「外科室」川端康成「片腕」ほかの短編。3時就寝。

 

 

6月16日(木)

お昼過ぎから早稲田松竹で中国映画2本。チャウ・シンチーの『カンフー・ハッスル』とジャッキー・チェンの『香港国際警察』、『少林サッカー』でチャウ・シンチーにはまっているので見たかった。1月のワールド・ツアーの時、北京やモスクワで看板は見ていたのだが、笑った、笑った。劇場中で一番馬鹿笑いしていた。どうして、こんなに奇想天外でアホでマヌケでそれでいて負け犬の美学が、抵抗のポエジー漂う傑作を作れるのだろうか、いやはやチャウ・シンチー恐るべし。ジャキー・チェンの方は『80デイズ』がダメだったのでまったく期待しないで見ていたので・・・。ラストのいつものメイキング・シーンはいい。

 

6時から最後の本読み。取りあえずのキャスティング。青年僧、男1は去年と同じで阿川竜一、阪本篤篤 。女1、女2は帆足知子、木内尚のコンビ。大僧正に小林七緒、『スター・ウォーズ』のヨーダの感じ。全編を引っ張ってゆく青年僧1・2が冨澤力と木暮拓矢。夫と妻が私と平野直美。面白いキャストになる。明日から荒立ち。

 

今日も呑み会の連中を尻目に雨の中を帰る。

帰宅。ポストの中に「パパへ」という手紙。ん?心当たりは・・・
なんと、希旨子からだ。
12月のクリスマス赤ん坊を産み、希旨子が母親になるという。驚きだ。

『戦場のピクニック・コンダクタ』に来ていなかったので心配していたのだが。いやはや、いろんなことが起こる。オメデトウ。赤ん坊抱かせてくれるとの事、楽しみに待ってるぜ。

環の国際結婚に始まり関根靖晃も7月には23歳のカワイイコと結婚。谷宗和も去年父親になったばかりだし、次から次と劇団員のオメデタ続き。「流山児パパ」としては嬉しい限りである。ま、弘子の例もある。そのうち芝居が出来るようになったら「いつでも帰ってきていい」からな3人と。も。芝居をやることは長ーいスパンで考えた方がいい

カンボジアのアンコール・ワットの入り口辺りにあるインターナショナル・スクールで武装グループとの銃撃戦のニュースに驚く。3時就寝。

 

6月15日(水)

今日も朝から台本直し。夕方までパソコンに向かう。でも、これで取りあえず行こう。作曲家の荻野清子さんに大至急送らねば。

「歌入り音楽劇」に再構成。10曲近くの歌になりそう。いつもスミマセン、全然時間が無いのに急なお願いで。

6時半から3回いろんなキャストで本読み。男役も女役もヘッタクレも無い読み方もしてみる。

明日には「キャスティング」の予定。1ヶ月無いぞ!!歌あり、踊りアリ、時間が無い。脳味噌フル回転でやるしかない。あっ、俺も役者ででるんだっけ!!研究生2人も出す事にした。面白い作品を10人で作る!稽古場でケンカしながら作るしかない。この「原点」からだ・・・。無名の役者体が作る欲望剥き出しの・・・集団芝居。

チラシも作り変える、来週には出来上がる。歩行者天国でパフォーマンスもやりましょう。駒場の東大でもやろうぜなんて話で盛り上がってる。心気一転愉しくやろうぜ。それにしても毎日良く飲む奴らだ。

今日の本。黙阿弥『天衣紛上野初花』と寺山修司のシナリオ『無頼漢』。

来年の夏、ベニサン・ピットで1ヶ月「テラヤマ歌舞伎」と銘打って佃典彦脚本でやろうといま考えている。極彩色のピカレスク江戸革命活劇!!劇団員総出演に加えて久々のテラヤマスペクタクルの集団劇!を考えている。佃君、9月の長久手の劇作家大会で打ち合わせだな。2時就寝。

 

6月14日(火)

永遠』の台本作り。何とか第1稿。6時稽古開始に2時間遅れで本読み。

事情でキャスティングが大幅に変わったので、明日まで本読み。全員が最後まで出る構成の台本。

若い奴が提案した。劇団を解散し「演劇団W」を作ろうと。稽古場は朝まで呑んだくれがたむろする。こいつらがいれば大丈夫か。

馬場まで帰る道すがら、ふと後ろを振り向く35人の連中がいる。白いシャツを着て俺の後ろにズラーといる。なんだ?ありゃ!?

あー、変なもん見た。

今日のビデオ。『TRY』(大森一樹監督織田祐二主演)。4時就寝。

 

6月13日(月)

朝から片付け。祭りの後。疲れる暇も無く稽古IN。

『永遠』の本読み1回目。

今日のビデオ。『上海ルージュ』(チャン・イーモウ監督)名作!『怒りの荒野』ジュリアーノ・ジェンマ主演のマカロニ・ウェスタン。笑える。『スター・ウォ-ズ・特別篇』(S・スピルバーグ監督)やっぱり面白い。・・・以上。4時就寝。


 

戦場のピクニック・コンダクタ篇

『夢の肉弾三勇士』篇   2005海外公演日記   稽古場日誌 「南北オペラ篇  

『永遠』篇  『心中天の網島』 篇