更新日:10月12日

流山児★事務所2000年秋公演
現代演劇ルネッサンス・シリーズVOL.4

ザ・シェルター

〜The Shelter〜


デザイン:横松桃子


作:北村想  演出:稲 増文(第1回演出作品)  演出協力:流山児祥


出演:米山恭子

(2年ぶりのカムバック!!)

西谷綾子

V. 銀太

新童龍二

日時:11月1日(水)〜5日(日)    場所:Space早稲田


《物語》
とある家の庭の上に模擬的に作られた核戦争用シェルターの内部。一家の主人の名はセンタ、彼が働く会社が核戦争に対処すべく民間向けのシェルターを開発し、それを大量生産化する最終的実験段階として、民間人を実験する為に一家でモニターに成る事を決意した。しかし、家族の理解は浅く、シェルターで生きる現実を分かってくれない。シェルターを機械つきのかんおけと言い放つおじいさんセンジューロー。シェルターの中で花火をすると言い出す娘カノ。カノの手を洗おうと貴重な飲み水を平気で使おうとする妻サトコ。やがてシェルター内に異変が起こり出し……。

《解説》
“激動”のミレニアムを流山児★事務所は全力で疾走中です。『完璧な一日』(作/佃典彦・1月下北沢ザ・スズナリ)、『HappyDays』(作/鐘下辰男・2月本多劇場)、『血は、立ったまま眠っている』(作/寺山修司・4月ジァンジァンファイナル公演)、『百舌鳥夕雲町歌声喫茶』(作/深津篤史7〜8月・Space早稲田ロングラン公演、10月大阪・名古屋・京都ツアー)、『狂人教育』(作/寺山修司8月〜9月カナダ三都市ツアー)とたて続けに公演を打ち、日本演劇界の話題を独占しつづけています。
そんな、2000年の劇団の活動をしめくくるファイナル企画は、『私の青空』(1998年)以来、2年ぶりに放つ北村想の80年代の代表作『ザ・シェルター』の登場です。戦後優秀戯曲のベスト3に選ばれている名作『寿歌』と並ぶ、北村想の「明るい嘘無感」漂う廃虚劇の傑作です。
『焼跡のマクベス』(96年:福田善之)『愛の乞食』(97年:唐十郎)『夜と夜の夜』(98年:佐藤信)に続く、小劇場演劇の〈原点〉を探す『現代演劇ルネッサンス』シリーズの第4弾の企画です。また、この公演の演出を担当するのは、流山児★事務所の要と呼ぶべき実力派男優:稲増文(いねますふみ)衝撃の“演出家デビュー"を果たします。そして、『カレー屋の女』以来、2年ぶりに米山恭子がカムバックする異色の作品です。5日間6ステージのみの小公演……濃密な演技空間に御期待下さい。